野村HDとカーライルがオリオンビールを買収。沖縄県内企業への影響は?

ビジネス

どうも!おきアロハです!

野村ホールディングスと米投資ファンドのカーライル・グループがオリオンビールを買収することが正式に決まりました。

オリオンビールは海外で戦っていくために2社に買収されることを選択しました。沖縄県内では賛否両論出ていますが、企業が生き残る上で必要な経営判断であったと僕は思います

オリオンビールの買収に伴い、沖縄県内の企業に少なからず影響が出ることが予想されます。今回はその中でもより影響を受けるであろう「マスコミ」と「広告代理店」にフォーカスして書いていきます

オリオンビールに恩恵を受ける企業

テレビ局、ラジオ局、新聞社

広告費が激減する可能性も

オリオンビールは県内企業の中でもトップクラスの広告(テレビCM、ラジオCM、新聞広告)をマスコミに出稿しています。

特にテレビ、ラジオでの出稿が顕著でオリオンビールのCMを観ない日、聴かない日はまずありません。

仕事が終わって夕方のビールが飲みたくなる時間帯にこれでもかと言うぐらいCMを流しています。

テレビ局、ラジオ局にとってオリオンビールはとても大切な広告主でこれまでにかなりの恩恵を受けています。テレビ局への出稿額は月に1千万円以上は間違いなくあると思います。

報道にもあるようにもし野村HDとカーライルがオリオンビールの資産が目的であればビール事業は二の次、三の次になる為、まず始めにビールに関連する広告費の削減が検討されると思います。下火になっているビール事業のCMをわざわざ流す必要はないと考えるはずです。

もし本当にそのような方針であれば、一気にCMを激減させるもしくはストップする可能性は十分にあります。

しかしながら、オリオンビールの売上の8割は沖縄県内で獲得しています。その為、そう簡単にCMをストップさせるのは簡単な判断ではなさそうです。とは言え、もし削減する経費は広告費になると思います。

マスコミとオリオンビールの関係性

マスコミはオリオンビールからの多額の出稿の見返りとしてオリオンビールのキャンペーン情報を「ニュース」として積極的に放映してきました。

しかしながら、これはあくまでも広告出稿の見返りとして行っていた「ビジネス」です。もし仮にマスコミへの出稿がストップしてしまうとオリオンビールの「ニュース」としての露出は一気に無くなると思います。

オリオンビールはマスコミと持ちつ持たれつの関係でここまで来ましたが、CMが無くなると同時にこの関係も無くなることが予想されます。

ただこれまで数十年間、オリオンビールのサポートがあってマスコミも成長出来たので、仮に出稿が大幅に減ったとしても下手な扱いは出来なさそうです。

広告代理店

次に影響を受けるのは広告代理店だと思います。

広告代理店はオリオンビールから発注を受けてテレビやラジオに流すCM、新聞や雑誌に乗せる広告を制作します。

広告代理店の儲けは広告の制作費とマスコミからもらう手数料です。例えば、月に1,000万円の出稿がテレビ局へあったとします。手数料が15%の場合、広告代理店はテレビ局から150万円を受け取ることになります(厳密には広告代理店がオリオンビールから1,000万円を受け取り、850万円をテレビ局に支払います)。

沖縄のテレビ局は沖縄テレビ、琉球放送、琉球朝日放送の3社です。出稿額はほとんど同額だと思います。つまり、広告代理店は毎月150万円×3社=450万円の売上があるということです(数字は推測です)。

上記にも書きましたが広告代理店の儲けは広告制作費と手数料です。もし仮にオリオンビールの出稿が減るもしくはストップしてしまうと、制作費も手数料もゼロになってしまうという事です。

オリオンビールの広告を担当する沖縄の広告代理店

株式会社アドスタッフ博報堂(2002年から博報堂と業務提携)

株式会社エマエンタープライズ

株式会社サン・エージェンシー

株式会社ブレーン沖縄

基本的にほとんどの広告を上記の4社が制作しています。オリオンビール頼みの経営をしている訳ではありませんが、もしオリオンビールの扱いが無くなると大打撃になることは間違いなさそうです。

外資企業特有の「無駄を徹底的に排除する文化」がどう影響するか

オリオンビールは海外資本になりますので、もう沖縄県の企業ではなくなってしまいます。

沖縄は良くも悪くも「お付き合い」でビジネスをしている側面があります。どの表現が正しいか分かりませんがアットホームな感じです。

外資企業の特徴として「無駄を徹底的に排除する文化」があります。もし買収する2社の目的が資産であった場合、広告費の削減がまず第一に行われる改革だと思います。

もしオリオンビールのCMが見れなくなると考えるとさみしい気持ちはしますが、オリオンビールが無くなることの方がさみしいので仕方のないことだと思います。

無駄を排除することはビジネスをする上では絶対に欠かせないポイントですからね。

まとめ

オリオンビールから多額の広告費をもらっているマスコミは今後の動きをしばらく静観すると思います。月にどれほどの広告費があるか分かりませんが、決して少なくない額であることは間違いなさそうです。

仮にオリオンビールが広告をストップしたとしても経営のためにそのような判断を決めたという事なので、ぜひマスコミも応援してほしいなと思います。

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